ねごとの「空も飛べるはず(スピッツ)」が気持ちよい
そして、スピッツのカバーでスピッツより良い(個人的に好き)かもしれない、っていうすごいカバーかもしれません。
ねごとの「空も飛べるはず」は、まず、声と歌い方がドンピシャで、すごく合う、と思いました。
それで、カップリング曲も聴いてみるとわかるのですが、カバー曲は女の子女の子した歌い方をしていない。カップリング曲の方はもっと女子感出してます。
それに、原曲を大幅にアレンジもしていないんです。歌い方も草野マサムネに寄せているような。
そこに原曲に対するリスペクトを勝手に感じています。
曲もそんなにいじっていないと思うのですが、原曲よりちょっとだけテンポが早い感じがします。
ほんのちょっとです。気のせいでしょ、っていわれたそうかも、って思います。
それで、全体的に音の数が多い感じ。(だから早い感じがする?)
最後にギターがきゅいって鳴って終わるのも、これは原曲にないさりげないアレンジだと思うのですが、これでおしまい、って感じで好きです。
それから、ドラムの音色はかなり違う感じがします。
この、ドラムの音色は、ねごとバージョンの方が好きかもしれないです。
音がダンって響かないで、ダ、で吸収されるような柔らかい感じのドラムの音。
これで、ロック感よりポップス感が強くなっている気がします。
声もふんわりして、音にもちょっと浮遊感があっていい感じ。
まさにこれなら空も飛べるはず、です。
そこで確認のため、スピッツの原曲を聴いてみるのに便利なこれ。
CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD]
- アーティスト: スピッツ
- 出版社/メーカー: Universal Music =music=
- 発売日: 2017/07/05
- メディア: CD
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「空も飛べるはず」は、スピッツでも割と初期の曲で、既にスタンダードナンバーっていうイメージです。
実際、聴き比べてみると、ねごとバージョンよりも、素朴でシンプルなロックを聴いてる感じ。
あと、ドラムの音がロック感あるのと、あと時々シンバル(?)を強めに叩いてるみたいで、それが、これがロックだ、っていう感じに聞こえるのかな。
ここのあたりがサビの歌詞だと思うんですが、
君と出会った奇跡が この胸にあふれてる
きっと今は自由に空も飛べるはず
夢を濡らした涙が 海原へ流れたら
ずっとそばで笑っていてほしい
スピッツらしいな、って思う歌詞はこことここかな。
幼い微熱を下げられないまま
切り札にしてた見えすいた嘘は 満月の夜にやぶいた
ゴミできらめく世界が 僕たちを拒んでも
それに、この曲、女の子の声で歌ってもおかしなところがひとつもなくて、女の子目線の曲としても成立するんだ、というのが新鮮な感じ。
<ゴミできらめく世界>っていうのがロックの歌詞っぽいけど、ねごとが歌うと<きらめく>の方の印象が強くてゴミ感が少なくなっちゃう。
なので、「空も飛べるはず」は スピッツ版と、ねごと版を、交互に聴いてみても面白いです。
アンサーソングのようにも聴こえるし、
歌詞は何も変えてないのに、スピッツの少年性が、ねごと版では見事に少女性に置き換わってしまっているような、そういう感じにもきこえたりして。
ねごとの普段の歌い方だと女の子とか女子、って感じなのですが、もうちょっと少年寄りにした微妙で絶妙な歌い方の変え方だと思います。
さっきねごとの「空も飛べるはず」は原曲より音数が多い、って書きましたが、最近の曲は、だんだん情報量が多くなっている気がします。
今回は、映画の「トリガール!」の主題歌として、「空も飛べるはず」のカバーが、
同じ映画の挿入歌として「All Right」がカップリング曲になっています。
「All Right」の方も良かったです。
同じ映画の主題歌と挿入歌なので、2曲とも歌詞の世界観は似ているかもしれません。
「All Right」はテンポが早くて、疾走感が強調されていて、それにどことなく浮遊感、っていう感じです。
実はこっちの方が曲はロックっぽいかも。
でも、歌い方は女の子らしさを強調して歌っています。可愛い感じです。
それは一瞬で光っちゃうときめき
無重力状態
つまり今日がいつも始まり
そうtake it easy
なんだって超えてきたでしょ
翼は 無条件反射
つまんない答えは聞かせないで
このシングルは割と繰り返し聴きたくなります。(というか聴いています)
そして今年私が知っている限り2曲目のスピッツカバー。
しかも両方女の子です。
そしてもう一曲またあったんです、スピッツのカバー。しかもまた女性。
だから今のところ3曲です。
3曲目はまた今度。