宇多田ヒカルForevermore(日曜劇場ごめん愛してる主題歌)とPrisonorOfLove聴き比べてわかったこと/細野晴臣トリビュート・坂本龍一+嶺川貴子 風の谷のナウシカ
もう放送は終わってしまいましたが、日曜劇場の「ごめん、愛してる」の主題歌が宇多田ヒカルでした。
ドラマ主題歌で、ドラマもときどき見てたので、ドラマの世界観とは合ってるし、使いどころも使うべき所に使われてたと思います。
宇多田ヒカル新曲Forevermore
これは「せつない宇多田ヒカル」の本領発揮、っていう感じの曲です。
試聴
この歌に関しては、宇多田ヒカルの歌声が、苦しそうじゃなくなっていて、声量や凄みが増したような気がします。
「歌い方が肉感的になった」って言われたそうなんですが、確かにそう。
一つ個人的に気になったのが、曲の「リズム感」が減っていることです。
宇多田ヒカル人間活動前のバラード名曲 PrisonorOfLove
復帰前、人間活動宣言前に、これと似たテイストでドラマ主題歌として書いた曲、っていうと、ドラマの映像とともに、この曲がぱっと思い浮かぶのがこの曲。
こっちも同じバラードですが、曲にリズムをつけています。
ドラマ「ラストフレンズ」の主題歌だった
これは「ラストフレンズ」っていうドラマの主題歌で、ドラマそのものがかなり良かったです。
上野樹里が性同一性障害の役で、かっこよくて、「のだめ」のイメージが払拭されて、錦戸亮の異常性がこわかった。
簡単に言っちゃうとそんな感じになりますが、今でも印象に残っているドラマです。
宇多田ヒカル『大空を抱きしめて』は?
夏の「大空を抱きしめて」も以前聴きました。
宇多田ヒカルの今年の曲2曲続けて聴いてみて思ったこと。
宇多田ヒカルは、ブラックミュージックを下敷きにしたJPOP(歌謡R&B)を歌っている、っていう印象だったのですが、最近、R&BのRが取れている。
復帰してからの方向性は、どちらかというと「うた」、つまり純粋なシンガーの方に近づいている、
もっと言うと母親である藤圭子感が増している、
そんな感じがするんですよね・・・
若い時は全く違うタイプのように見えて、年を取るとだんだん親に似た所が出て来る、とはいわれますが。
歌か?リズムか?
リズムがある曲って確かに好みではあるのですが、リズムがないのが悪いといってるわけではなくて、例えば
これを聴いて超絶素敵なカバーだなあと思いました。
ナウシカです。うつくしい・・・
(この曲は、細野晴臣さんのトリビュート盤に入っています)
これはメロディーと声、歌を聴く曲。
それで、細野さんの作曲した 原曲(風の谷のナウシカ)どうだったかなって、あらためてイヤホンで聴いてみたら、思ったよりリズムがファンクでびっくり。
・・・っていうこともあります。(個人的に教授より細野さん派なんだけど)
宇多田ヒカルもR&Bも好きではありますが、リズムついてればいいってもんでもありません。
ちなみに宇多田ヒカルが坂本龍一の『戦場のメリークリスマス』をR&B風にアレンジして歌った曲があるのですが、
あれは原曲メロディーの美しさが台無しで、こういうカバーは冒涜に近いなとおもいました。「リズムつければいいってもんじゃない」
同じく坂本龍一メロディーをR&Bアレンジしたマイケル・ジャクソンの「ビハインドザマスク」は良くて、こういうのは原作曲者冥利につきると思います。
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宇多田ヒカルはどこへ行くの?
宇多田ヒカルは年齢的に原点(根っこ、ルーツ)に回帰するのが早すぎるし、だとしたらやっぱり早く亡くなったお母さんの影響がすごく大きいな、宇多田ヒカルって今後どういう方向に行くのかな?
っていうのが、今年の2曲を聴いて気になりました。