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スピッツベストアルバム(シングルコレクション)聴いた感想、レビュー

CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD]

スピッツベストアルバム(シングルコレクション)

CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(期間限定盤)[3CD]

これを聴いたレビューっていうか感想みたいなもの。

(これお得です。1枚ものと1000円しか違わないし、古いのもリマスターされてるし)

 

スピッツって、草野マサムネの声が好きで、聴いていて気持ちいいけど、シングルコレクションを聴いてるとなんだかみんな同じに聴こえる気がする、っていう話を前にしたと思います。

 

piria.hatenablog.com

 


で、今回出たベスト盤(じゃなくてシングルコレクションか)、聴いてない3枚目を聴いたけど、やっぱりそう思います。

聴いたことなはずの曲が聴いたことあるように聴こえる。

 

スピッツ草野マサムネの声って、かなり特殊な声らしいです。
ここまで高音が出るロック歌手は少ない。草野マサムネもある一定の高さの音からは裏声使ってるけど、そこが裏声じゃなかったら、一流オペラ歌手と同じくらい高い声域の持ち主だって。

https://libopac.fukuoka-edu.ac.jp/dspace/bitstream/10780/1480/1/5001-Nagano-2013.pdf


それで、草野マサムネは、本名の草野正宗として作詞作曲をしているから、自分が自信もって出せる声に合わせてサビを作ってる気がします。

 

だから同じように聴こえるんじゃないかな。
もしかしたら楽譜を見たら、サビの部分は音符の並び方とか結構似てるんじゃないでしょうか。

 

このシングルコレクションの中で面白いと思ったのは、原田真二が作った曲「タイムトラベル」と、新曲です。

これもスピッツが歌いそうなヘンテコな歌詞だけど(褒めてます)、違う人が作ってるから、異色な感じに聴こえて面白いと感じるのでしょうか?

タイム・トラベル

タイム・トラベル

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時間旅行のツァーはいかが いかがなもの?

FBI もタップ・ダンス

とか不思議で好きだわ。

 

この曲が3枚目の中でちょっとした変化、スパイスを与えてると思います。

 

 原田真二って昔アイドルやってたらしいですよ。

 

キャンディー

キャンディー

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スピッツについては、ヘビーメロウの歌詞がが謎すぎるなあ、どういう意味?

っていう記事を前に書きました。

 

piria.hatenablog.com

 

ここで一回ちょっと歌詞の意味を考えてみた、っていうのもあるかもしれないけど、やっぱり3枚目の中で『ヘビーメロウ』がダントツで面白い・謎の多い歌詞じゃないかな。

韻を踏んでる言葉が多くてことばのリズムも良い感じがします。

 

ヘビーメロウ

ヘビーメロウ

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1987→ は、曲調にちょっとブルーハーツ感じて懐かしい。

 

1987→

1987→

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スピッツ初期の頃ってこういう曲調だったみたいだけど、草野マサムネの声がきれいすぎてブルーハーツみたいなロックには合わない気がするんです。

でも、逆にそういうハードなロックが苦手なわたしでも、草野マサムネの声だからこの曲は聴ける、という。


スピッツって、結構泥にまみれたり、汚したり、汚されたり、ぬかるむ道を歩いたり、泥だらけの靴とか好きだよね。

でも草野マサムネの透明感のある声のせいで、泥がなんだかキラキラしたきれいなものに聴こえる。そういう意味で「不思議な歌を作りたい(1987→)」が成立している。

 

「歌ウサギ」は「歌う」と「ウサギ」を足して縮めてるタイトル。

こんな気持ちを抱えたまんまでも何故か僕たちは ウサギみたいに弾んで

っていう歌詞がかわいい。

ウサギがぴょこんぴょこん跳ねてる姿と人間もそんな感じなのかもって想像しています。


醒めない」のアルバムも1回聴いたんですけど、
「醒めない」はほとんど全ての曲に動物・いきものが出て来るから、

「歌ウサギ」はその延長線上、続きかな。


スピッツのアルバムも聴いてみて、アルバムの方がヘンテコな歌詞が多いし、シングルコレクションのスピッツは割と「表の顔」「名刺」っていう感じ。


シングルコレクションでも「ホタル」とか一部やばいのもありますけど・・・

piria.hatenablog.com

 

醒めない」はラブソング要素が多めだな、と思ったけど、ラブソングに見えて、途中で相手が自分自身に切り替わってる感じ。(子グマ!子グマ!とか)

 

子グマ!子グマ!

子グマ!子グマ!

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 半分こにした 白い熱い中華まん 頬張る顔が好き

幸せになってな ただ幸せになってな

この歌詞みたら、これから離ればなれになる恋人への思いを綴ってるようで、

 

間違ったっていいのにほら こだわりが過ぎて

君がコケないように 僕は祈るのだ

ここでは、自分の中のもう一人の自分に語ってるでしょう。(多分)


そういう意味でヘンテコな歌で、スピッツの曲はそういうのがすごく多い。

 

スピッツが世に出たのって、フリッパーズギターが解散して、フリッパーズのふたりとも沈黙してたから、

小沢健二はソロデビューしたかな、でも割とひっそりと。)

この二つのグループ重ねて見たことなかったんですけど、草野マサムネ小沢健二小山田圭吾って実は同い年なんですよね。


フリッパーズは解散して大人になったけど、もしフリッパーズギターが続いてたら、スピッツ的な世界になってたと思う、多分。

フリッパーズの方が気取った奴らだったと思うから、気取ったスピッツか。

(それはそれでちょっと聴いてみたい。

Mellow Waves聴いたら、小山田の声キー少し下がったけどむしろ良くなってるし)


それくらい、思春期に少年から大人に変わる道を探していた汚れもないままに。

 (徳永英明

壊れかけのRadio

壊れかけのRadio

  • 德永英明
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 
っていうことを草野マサムネは今もずっとやっている感じがします。

(1987→に「醒めたがらない」って歌詞があるから)

普通の人は、途中で醒めて(覚めて)大人になるし、フリッパーズギターの二人も解散して時間かかったけど大人になった。

草野マサムネは結局大人にならないままここまできた。

だからこういうヘンテコな歌詞が書けて不思議な歌が作れるのではないかな。

 

「歌ウサギ」も

恋に依存した迷い子

っていいながら、

君の耳たぶに触れた感動だけを歌い続ける

っていうのは、俺、このままで、まだまだやるから、っていう決意みたいな感じに聴こえます。

それは、1987→の「醒めたがらない僕の妄想」と絡めると、大人にならないままで、っていう意味に聴こえるんです。

 

 

 

 

1枚目の中盤から2枚目途中は、個人的に懐かしい曲 がいっぱい。1枚目の最初の方はなんか甘酸っぱいです。

 

スピッツも30年ということなので、これだけ歴史が長いと、どこから聴いたらいいのかわからない人も多いんじゃないかと思います。

 

なので、これ聴いてみて、気に入ったら、気になった年代の曲が入ったアルバムに行ったらいいんじゃないかな?

  

 

 

 時系列に並んでいるのって、とても便利です。

スピッツの歴史がわかるような気がする。

シャッフルしても、違和感ないですし、もう一家に一枚(三枚)。っていう感じ。

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