ホンダ車グレイスのCMがヴェゼルの二番煎じになっている件1
この記事の概要
・ホンダ車グレイスの新CMがヴェゼルの二番煎じになっている
(特に使用曲。Suchmos/Nulbarich)
・昔の良質なCMとその例
・CDというメディアの終わりをアーティストが感じてることと、その具体例
・アナログレコードの復権(ソニーがアナログレコードを再生産するニュース)
・40年前の山下達郎さんがファンキー
・シティポップって何ぞや
上記の要素があることを始めに書いておきます。
(なんかそれぞれで1記事ずつ書いたほうがよさそうな)
あと、文句言ってばっかりでもあれなので、車のCMに合いそうな曲も一緒にのせます。
で、文字数が多いせいか管理画面が固まったり終了したりするので記事を分けさせていただきます。
最近あんまりテレビみないので気づかなかったんですが、この曲がテレビから流れて来て、これ聞き覚えあるな、って思った。
で、車のCMなわけです。ちょっとイラっとしながら
この車なんだ、って最後までCM見たらホンダ・グレイスって車。
曲は、NulburichのNEW ERAを使ってるわけです。
それで、何を思ったか、っていうと、このCM、商品が気になる、知りたいっていうより、
「この、二番煎じ感は、何?」
・・・ていうこと。
このCM作った担当者は恥ずかしくないのだろうか。
それから ホンダさん、それでいいと思うのか。
聴き覚えがあったのと、このCMは、あれと何もかも似過ぎている、って意味で気になったけど、惹き付けるっていうわけじゃなくて完全に BGM。
CM用の音として耳をもってくインパクトがないんです。
これは強烈に耳を惹き付けるものがある。こっちは同じ車のCMでもヴェゼル。
あの時期にSuchmosでCM作った担当者はセンス良かったんじゃないか、と思う。
で、今回のこのCMでホンダ、っていうメーカーのイメージ下がったかもしれない。
こういうの好きでしょ?こういう曲かけとけばいいんでしょ?
って、消費者をなめてる、たかを括ってる感じに。
テレビCM打つっていう大金はたいて、イメージの低下を買う、って皮肉だなあ。
(まあ、わたしの中のイメージを低下させても別にどうってことないけど、あのCMからサチモス好きになった大人のイメージは低下させたでしょう。)
ちなみにホンダグレイスのキャッチコピーは「大人をDRIVEさせるセダン。」
らしい。
大人ねえ。
気づきますよ。大人は。
それともそれに気づけないような大人向け、ってことなのかな。
ちなみにホンダ・グレイスは、ハイブリッドカー。
つまり、エコカー。
うん、確かにエコなCMではあるかもしれないですね。
そういう意味でイメージにはあってるのかな。うん。
車のCMっていうのは、良い曲使ってることが多いものなのですが、ヴェゼルにSuchmos使った時点で、これはないなと思うな。
「大人をDRIVEさせるセダン。」
このコピーでCM作るなら、もうちょっと新鮮で、大人をDRIVEさせる曲、
もっと探してきて頂戴、っていうのが感想。
まだ、山下達郎の昔の曲使った方がいい。
山下達郎、っていったら、私の記憶は
「きっときみはこない一人きりのクリスマス・イブ Sighlent Night wow Holy Night」
JRの新幹線乗り場で恋人を待つ牧瀬里穂で当時15歳(だったと思う)の深津絵里。
【CM 1988-92】JR東海 X'MAS EXPRESS 60秒×5
これ、今見ても良い。CMというより60秒に凝縮された1本のドラマ。
どきどきわくわくして、切なくなったりうれしくなったり、こういう見た人に何か感情を呼び起こすCMって今みかけなくなっちゃって寂しい。
このCMには、どきどき、わくわく、切ない、うれしい、っていう人間の持つ様々な感情が60秒の中に全部入ってるわけです。
(もっと短いバージョンももちろんあった)
この頃はCMも輝いていたと思う。
テレビはコマーシャル見るのも楽しかった時代。
これ、みてた頃は子供だったけど、
はやる心で駅の中を走って、人にぶつかって持ってたプレゼント落として、ぶつかった人にごめんなさいしたり、柱の影に隠れてドキドキしながら新幹線から降りて来る彼氏を待つ牧瀬里穂、何てかわいいんだって思って見てた。
見てるほうも一緒にどきどきしちゃう。
そんなCM今あるかな。
きっときみはこない〜ひとりきりのクリスマス・イヴって山下達郎の歌唱をバックに、どんどん人が降りて乗って新幹線が発車したプラットホームで一人床を蹴る、ふてくされた深津絵里も。
そして、このCMの女の子たちはみんなおもいきりおしゃれしてる。メイクもアクセサリーもフル装備。
今みると、ごてごて、って感じもするけど(そして肩が大きい。今一周まわってだぼだぼなの着るようになってるからこれはこれでありかも)
今はおしゃれもファストでチープになったよね。
このCM見て恋人に会いに行きたくなった人はたくさんいるんじゃないかなと思います。
CMってそう思わせてなんぼなのに、今は飛ばしたくなるCMばっかりになっちゃった。
(どきどき、わくわく、せつない、うれしい、ってコーネリアスの
に全部出て来るけど、
こっち(山下達郎、じゃなくてJRクリスマスエクスプレスCM)は、会えるんだけど、あっち(Cornelius)は会えない・・・みてるだけ)
このCMで、山下達郎、イコール、容姿と裏腹な美しい声でポップス歌う人、ってイメージがわたしには染み付いた。
(そういう意味でもテレビCMの効果は絶大なのです)
でも、山下達郎さんは、売れる前のアルバム聴いてビビった。
それがこれ。
ジャケットのインパクトにビビったんじゃないですよ、山下達郎さんこんなGroovyなアルバム作ってたのか、って驚きました。
踊れますよ、これ。
これ初めて出たのいつのなのかと思ったらほぼ40年前です。
Suchmosが今やってるようなことを、このアルバムでは山下達郎一人でやっているの。
一人で何重にも録音して。オープニングの一人多重コーラスからして凄い。
これまでソロで2枚出して、あまり売れなかったので、これが最後になるな、と思って、やりたいこと全部やった、そういうアルバム。
これが売れなかった、っていうのが悲しい、っていうか、40年前じゃ日本人の耳がついていかなかったのかもしれないな。歌謡曲全盛期だもん。
これ知らない、今の音楽好きな人聴いてみるといいよ。気持ちいいグルーヴ。
でもそれだけじゃなくて何か強烈なパンチがある。もう後がない、っていう人の鬼気迫る気迫みたいなもの。叫びみたいなものが詰まってる。
しかもそれがまったくもってリリース40年後の「今」の雰囲気をまとっている。
40年前にこんなグルーヴ作ってた、しかもポップスの殿堂(って勝手に思ってるんだけど)山下達郎が、っていう。
山下達郎、今はこういうの興味ないのかなあ。
売れて安定すると、とんがったものがまるくなってくるんでしょうか。
後半upしました。