マイケル・ジャクソンがYMOのビハインド・ザ・マスクの本気のカバーをしていた件(試聴あり)
マイケル・ジャクソンは誰でも知っていると思います。
それから、YMO(イエローマジックオーケストラ)も、名前はほとんどの日本人が知っていると思います。
ですが、マイケル・ジャクソンに『BEHIND THE MASK』っていうかっこいい曲があって、この曲はYMOのカバーである、ということを、YMO世代の方はともかく、そうでない下の世代で知ってる人、どれくらいいるのでしょうか。
つまり日本人の曲を、あの、ポップスター、マイケル・ジャクソンがカバーしていたのです。
嘘じゃない、これが証拠だ。
相当かっこいい曲なんです。聴いてくださいな。
ちなみに原曲がこちらです。
マイケル。ジャクソン版は、このアルバムと
- アーティスト: マイケル・ジャクソン
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2010/12/15
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このレコードも後で発売されました。
Hollywood Tonight/Behind the Mask [Analog]
- アーティスト: Michael Jackson
- 出版社/メーカー: Epic
- 発売日: 2011/04/12
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で、中でもレコードにして出すくらいだから、未発表音源の中でも人気があった、と思うんです。
YMOの海外ツアーでも、なぜかこの曲(『BEHIND THE MASK』)になると、外国人が踊り出すので、それがなぜなのか、YMOメンバーも不思議だったそうです。
全く狙ったわけではないし、そもそもこの曲にそんなにポップ性があるとも思っていなかった、と。
YMOとマイケル両方聴くと、アレンジがだいぶ加えられてポップになっているのと、マイケルのボーカルが入っているので、マイケル・ジャクソン版『BEHIND THE MASK』を聴いた後だと、YMOの『BEHIND THE MASK』はちょっとダークな感じもしてしまいます。
あ、YMO版『BEHIND THE MASK』が入っているアルバムは、『ライディーン』も入っていたりするのでポップな方です。
- アーティスト: YELLOW MAGIC ORCHESTRA
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
- 発売日: 2003/01/22
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'79年かなあ。これはセカンドアルバムになるのかな。
それにしても、マイケル・ジャクソンのボーカルの狭間に聞こえる『BEHIND THE MASK』の坂本龍一メロディーの美しさよ。
(そして今はその美しいメロディーを捨ててしまった坂本教授。)
そして、タイトルも歌詞もぞっとするほどマイケル・ジャクソンに合っている。
曲は大幅にアレンジをされていますが(R&B感を強調・特にリズム)
マイケルとYMO、両方が引き立て合ってるようにきこえませんか。
かなり本気のカバー、いや、マイケルが補作詞して原曲がそのままサンプリングされているし、仕上がりとしては、カバーというよりテクノポップとロックとR&Bのコラボ、っていう感じに近いような気がしてしまいます。
原曲がそのままサンプリングされて違和感がない、っていうことは、テンポはそのまま、っていうことなんですよね。
面白いなあ。
マイケルの生前に発表されなかったから、あまり話題にならなかったようだけど(そうだったらみんな知ってる曲になったような気がする・・・少なくとも今よりは)
昔にこんなにかっこいい曲ができていたのに、発表されなかったなんて、つくづくもったいなかった、と思ってしまう。
マイケル・ジャクソン版も、楽曲そのものは、だいーぶ前に、完成していて、『スリラー』(!!)に収録される予定でレコーディングされていたのですが、当時坂本龍一がデモを聴かせてくれ、と言ったのをマイケルが渋って、それでアルバムへの収録自体がお蔵入りになってしまったので、だいぶ後になって未発表音源を集めたアルバムを出すときに発表されたとか。
2010年発表なので、マイケルの没後になってやっと世に出た、ということになるのかな。
それにしても初めて知ったときはびっくりしたものです。
日本人ミュージシャンはブラックミュージックって手の届かない存在で、憧れて何とか近づこうとしているのに、その昔、ポップアイコンであるマイケル・ジャクソンにカバーされた日本人(グループ)と楽曲が存在していた、ということに。
マイケル版『BEHIND THE MASK』が収録される予定だったアルバム『スリラー』ってグラミー賞を総なめにして「世界で一番売れたアルバム」らしいので(もちろん日本でも)
もしもこの曲がしかるべき時期に発表されていたのなら、JPOPに対する外国からの見方も、日本のポピュラーミュージックのスタンダードも、今とだいぶ違っていたのかも?
なんて。
ロックとテクノポップとR&Bの融合なんて、あんまり聴いたことないし、作れる人がいるなら、こういうのがもっと聴きたいなあ。
マイケル・ジャクソン自身の楽曲ともちょっと違うテイストの入ったマイケル版「ビハインドザマスク」は、隠れた名曲ではないでしょうか。
(わたしがしらないだけ?)