mirayeeh!:音楽がきこえるブログ

見たもの、聞いたもの、考えたこと。音楽の話。

ぼくりり アルバム「Noah’s Ark」歌詞の意味[Shadow]編1

Noah's Ark (完全生産限定盤)

ぼくりり アルバム「Noah’s Ark」歌詞の意味[Shadow]編です。

この曲はラップありのソウル調かな。
全体的に横ノリの感じです。

 色々曲調を変えて来るのが面白いところ。

shadow

shadow


歌詞の解釈はちょっと難しいところもありますが、このアルバムに異色な恋愛の歌のようです。個人的に好きな曲なので、じっくり意味を読み解いていきたいと思います。

冒頭から繰り返し出てくるフレーズです。

 この刹那だけが

ぼくをぼく足らしめる

自分の所在がわからず苦悩している中、君がいる時は自分が自分であると感じることができる。

 

ただ、「君」の存在は、幻のように儚いもののようです。

今目を逸らせば
消える幻みたいな君がいる

 

まだ見えないままのsunshine
今この目に焼き付けるよ

「まだ」「みえ(ない)」「まま」「めに」
「いま」「いつか」

いつか消えるのも織り込み済みで


何気ないですが「おり」「こみ」「すみ」などの言葉がリズミカルです。


儚さ含めて愛おしく思う

 

これだけだと、はかなげな雰囲気を漂わせるな少女の姿を連想させ、儚な気な美少女と純粋な少年との淡いロマンティックな恋を連想させてしまいます。


しかしよく歌詞をみていくと、どうやらそういう意味ではないようなんですね。

 


真っ白に染まった心まで
変わったことも気付けないほど
幻に全部奪われている  

「幻」=「君」でしょう。

真っ白だったぼくの心が、変わってしまった事に気づかないほど、君に心を奪われてしまった

当てもない迷路に迷い込んだ


それは出口のない迷路のようだ、と歌っています。

「めいろ」「まよい」「まっしろ」「(そ)まった」「(心)まで」の「ま行」のリズムも良いです。

 

まだ消えないままの残骸
飛ばない記憶が憎らしい

歌詞は書き言葉で「残骸」ってなっていますが、聴くと「キスマーク」って歌唱していますね。
どうやら「大人の関係」のようです。

浅ましい過ちにそれらしい言い訳並べて
あの日の自分ごと騙す 


「浅ましい過ち」ということでさらに「不適切な関係」でもあるようです。

キスマークが残っているせいであの時の記憶を思い出してしまう、
それらしいことを言ってみても悪い事だとはわかっている、自分を騙してでもこの関係を止められない。

「まだ」「まま」
「きえない」「きすまーく」「きおく」の「き」
「きえない」「とばない」の「ない」
「あさましい」「あやまち」「あのひ」の「あ」
「あさましい」「それらしい」の「しい」
などできれいにリズムを取っています。

 

嘲笑を包んだ 視線 に抗えない

あいつ遊ばれてるんだよ、という外野の視線とそれを気にしている様子

真っ黒に淀んだこの体

悪い事だとわかって関係を持っていること、

現実を未だ手放せずに
中途半端な自分が首を絞める


「現実を未だ手放せず」は関係を辞めたいと思いながら止められない苦悩でしょう。
それを「中途半端な自分」と俯瞰しています。


「包んだ」を「くるんだ」と読ませたのは「くろ」とリズムを取るためでしょうか。
他の曲でもこう読んでいるものがありました。
「よどんだ」「からだ」でもリズムを取ってます。

 

長くなってしまうので後半の解説は別記事にします。

後半のほうが歌詞がやばいです。 

Noah's Ark

Noah's Ark

 

 

 

 

 

 

 

 

(C) mirayheeh! all rights reserved