mirayeeh!:音楽がきこえるブログ

見たもの、聞いたもの、考えたこと。音楽の話。

小沢健二とSEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる』とMステ出演を見て思ったこと

 

フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)

 

この問題作(笑)について。

 

まず、「小沢健二」の『フクロウの声が聞こえる』が

小沢健二SEKAI NO OWARI」になってて、え? なにそれ、って感じになりました。

 

また発表がゲリラだし・・・。

 


小沢健二とSEKAI NO OWARI 『フクロウの声が聞こえる』短篇 Ozawa Kenji & Sekai No Owari “I Hear an Owl” Short

 

見た人はもう見てると思いますが

短編とかShortって書いてあるけど、30分以上あります。

 

二組(?)のなれ初めから、小沢健二がこの曲一緒にやらない?って声をかけたこと、レコーディングの時の話、それから最後にヘッドホンで『フクロウの声が聞こえる』を皆で聴く、っていう流れ。

 

それを『フクロウの声が聞こえる』の歌詞に出て来る食べ物にちなんだメニューのコースを、5人で食べながら語っている、っていう動画です。

 

ちなみにこの動画では音源を聴くことはできなくて、最後にヘッドホンの音漏れをちらちらっと聴かされて、最後にさわりだけ聞けます。

 

メニューは

  • 散歩のための前菜
  • チョコレートのスープ
  • 水音を立てる大きな魚(の料理)
  • ベーコンといちごジャムのデザート

 

・・・だったかな。

全部が、歌詞にちなんだメニューです。

 

なんだか食べ物は美味しそうなんですけど、この動画をみる限り、SEKAI NO OWARI成分が9割、

小沢健二成分はどこへ行った、っていう感じがします。

 (だから歌詞が全部書いてあるのでしょうか)

 

フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)

フクロウの声が聞こえる(完全生産限定盤)

 

 ジャケット良いな。中の男の子の絵がかわいい。(特にミトンが)

 

『フクロウの声が聞こえる』って、今の小沢健二的な世界観に、プラス、ちょっと怖いファンタジーっぽさがある歌だな、って思ってたんですけど、SEKAI NO OWARI とコラボって聞いて、

「そうきたか・・・」っていうのが第一印象です。

 

歌のストーリーは、晩ご飯の後、パパが散歩に行こうって言うと、「チョコレートのスープのある所まで」って僕らはすぐに賛成する・・・っていう、子供視点で話が進んで行きます。

 

チョコレートのスープがある所に散歩に行く、って現実にないファンタジーですよね。

ですが、すぐに<混沌と秩序が一緒にある世界>とか、今の小沢健二っぽい堅い言葉が出て来ます。

(復帰後の歌詞に堅い言葉が多くなったのは未だ謎)

 

そんな感じで、歌詞は子供視点と、大人視点が、入れ替わり混ざり合っています。

なので、ちょっと子供視点の歌詞は今の声で歌うには無理がないかな、と思っていたところもあって。

 

例えば(というか特に)<泣いたらクマさんを持って寝るから>っていう子供視点の歌詞を今の小沢健二が歌う、っていうところで、さすがに今の枯らした声で、この歌詞を歌うことには違和感を感じざるを得なかったのですが

 

その、子供視点の歌詞を子供らしさの残る声のFukase(SEKAI NO OWARI)が歌うと、その違和感が見事になくなっちゃうんですね。

 

小沢健二も若い頃は中学生みたいな高い声で歌っていたし、フリッパーズギター時代の小山田もそんな声だったよな、みたいな。

 

なので、フリッパーズの「青さ」を消して、大人と子供の目線で歌われている歌、って思って聴くといいと思います。

 

この曲は、Fukaseの声で少しフリッパーズギターを思い出させるかもしれないけど、それでいて、この歌は、フリッパーズギターが絶対に歌わなかった歌です。

            (ここ重要)

 

それで、小沢健二が歌ってる箇所は意外と少ないです。

なので、ある意味聴きやすい。

(今の小沢健二の声が好きな人ごめんなさい・・)

声がでないところをSEKAI NO OWARIに補ってもらってるところもあるかと思います。

 

それに、大人視点、子供視点が切り替わる時の違和感ですが、声の主が変わることで自然とついていけるようになります。

 

最初は、びっくりしたのですが、小沢健二は、この曲を作ってる時から、もともと、そうなったらいいなあって思いながらこの曲を作っていたのかもしれない気がしてきました。

この曲の歌詞の

< 孤高と協働が一緒にある世界へ>

って、つまりこういうことだったの?

 

小沢健二は孤高が好きなんだと思っていたけど、実は協働に憧れていて、孤高が協働に憧れた結果、このコラボになったのかも、そんな感じ。

 

「流動体」で提示した、小沢健二が求めている世界は歌詞に入っている。と思います。

 

<神の手の中にあるのなら〜>

 は、今回

<渦を巻く宇宙の力>

っていう表現に置き換えられています。(※個人の解釈です)

これなら宗教アレルギーの心配いらないし。

 

あと

ちゃんと食べること眠ること

 

すごい大事。当たり前のことが。

まあ、最近、「過保護のカホコ」でも、某CMでも、あちこちで使われてるフレーズなんですけど・・・(当たり前だから・・・)

 

 8日に「小沢健二SEKAI NO OWARI」として、ミュージックステーションに出演していたので、見てみました。

 

席がちょうど福山雅治と隣同士だったので、待ち時間に何かおしゃべりしてました。

そういえば二人同じくらいですね、年齢も。

全盛期に仕事で一緒になったこともあったかも。

その時は仲良く喋ったりしなかっただろうなー、と思うと感慨深い。

 

それから、え、福山雅治こんな曲作れたの?って思った、これ。

 

聖域

聖域

 ドラマの「黒革の手帳」の主題歌ですが、強そうな女の歌です。(椎名林檎に歌ってみてほしい感じ)

 

あと、小沢健二は、本田真凛・望結(こんな漢字だっけ?)の妹ちゃんがスタンバイしてる後ろで、ガンバレガンバレみたいな応援ジェスチャーをしてるようでした。

・・・運動会・発表会の時のパパ?

 

小沢健二SEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる』の歌ですが、服部さん指揮、オーケストラ30人も従えていたので、なんだか「紅白」を見てるみたいな気分になってしまいました。

 

小沢健二は、歌詞に書いた、孤高と協働が一緒にある世界が実現して、とても楽しそう。

・・・ということは、とってもよくわかりました。

(ギター持ってきたけど全然弾いてないし、両手離して「ラブリー」みたいな振りで踊りだすし)

 

この組み合わせでテレビに出て歌うならまた見たいな。

 

だいたい、小沢健二という人は、いつも斜め上を行く人だということを忘れてたかも。

今回もそうで、「流動体」を聴いて、ついにあの小沢健二も大人になったのか、と一瞬勘違いしてしまいましたが、この人は永遠にどこか子供なのかもしれないです。

 

大人と子供を行き来していて、今回はSEKAI NO OWARIによって子供の部分がかなり引き出された、というか

SEKAI NO OWARIの皆さんの方が、子供な小沢健二に驚いている感じがしなくもないです。

セカオワさんは、小沢健二さんはフットワークが軽い、とか大人な表現をされてますが)

 

 曲も、むしろ最近のSEKAI NO OWARIの曲の方が落ち着いてると思います。

 

RAIN

RAIN

 

歌の内容は、「いちごが染まる」に近い感じ。だからシンパシー感じてもおかしくないかも。

 

そういえばCharaも大人と子供を行き来しているところがあるけど、難しいこと言ったりしない、むしろそういうのを否定するから、あまり違和感がないと思います。

 

小沢健二の場合、難解なことを言う癖があるので、今回みたいに子供キャラが前面に出て来ると、最近の学者風キャラ(?かどうかよくわからないけど、流動体の時はそう見えました)とのギャップで余計に違和感を感じるのかもしれないです。

 

SEKAI NO OWARIとのコラボも直前の発表も、もともと両方好き、という人にはともかく、コラボに違和感を感じる人には、ゲリラ戦術はそれを増大させた気がします。

ファンも年とるし、一般的に年とると頭がかたくなっちゃうし・・・

 

ゲリラ的な発表でインパクトを狙ったのかもしれないけど、この場合はソフトランディングさせた方が良かったのでは?

ってちょっと思いました。

 

曲は、頭に残ります。その辺りは、さすが。

 

内容は、どちらも人生のサウンドトラックみたいな感じで、

前回の「流動体」は、大人を巻き込む曲。

今回は、未来ある子供も一緒に巻き込もうっていう曲。

 

今のところ、なんとなくそういうふうに感じています。

 

それに<好きになることと嫌うこと>って歌詞にもありました。

だから、この歌を好きになっても嫌いになってもいいんだと思います。

 

それから、<芽生えることと朽ちること>っていう歌詞もあります。

 

小沢健二は子供が生まれたばっかりだったり、SEKAI NO OWARIとコラボしたり、芽生えることに関心がいってるのがよくわかります。

 

で、新譜(Mellow Waves)を聴けばわかるように、朽ちることに関心が行っているのが元相方のCornelius小山田圭吾です。

 

せっかくCornelius小沢健二に寄せていったのに、これじゃ真逆では・・・と思いきや、小沢健二自身がこの歌で歌ってるのはこういうこと。

 

<ベーコンといちごジャムが一緒にある世界へ>

 <はじまりはじまり、扉が開く>

  

・・・あれ?

  

そんな感じで、相対する二つの単語が並べられて、それが「一緒にある世界」への扉を開くための歌。

 

あ、<ベーコン「と」いちごジャム>じゃなくて、<ベーコン「か」いちごジャム>を二元論って言ったりすると思いますが

二元論でしか世界を見れないのは哀しい、って他にも誰か言ってたな・・・

 

 

高校生の時に作ったファーストアルバムですが、この時点で既に同じことに気づいてはいるんですよね。

 

なんなんですかねえ。

 

あと初配信

 

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