Mondo Grosso アルバム「何度でも新しく生まれる」各曲レビュー後半
試聴を貼ったらブログがどうにも重くて書けないので前半後半に分けました。
このアルバムとの相性が悪いのか頭がいたくなるのでiTunesのイコライザをTreble reducerにして聴いてみます。だいぶ楽になった。
01〜05までを前半、06〜11を後半にしました。
こちらは後半。
後半はディストピア感が強く漂ってる感じがします。
若い人が書いた歌詞に大沢伸一が手を入れて、ストレートな感情を抽象化したような歌詞が印象的です。
この中では08. SEE YOU AGAIN [Vocal : Kick a Show]
11. 応答せよ[Vocal : やくしまるえつこ] が好きかな。
06. SOLITARY [Vocal : 大和田慧]
作詞も大和田慧。歌詞だけ見てると若い感じがするけど、声も大人っぽくて、曲として聴くとそうでもない。「逸れたり(それたり)」「Solitaly(そりたり)」って韻を踏んでたりします。
この曲は、大和田慧が書いてきた歌詞を大沢伸一がバラバラにして並べ替えたそうです。
07. ERASER [Vocal : 二神アンヌ]
作詞は二神アンヌ, 大沢伸一共作になってる。(別れが辛くて)ただ心さえ消してしまえれば、っていう歌詞がループする歌。
ただ、心を消すって無理だし、それやったら人間じゃなくなるから、そういう思考に走るところに寂しさを感じる。
08. SEE YOU AGAIN [Vocal : Kick a Show]
この曲も数少ない男性ボーカル。
別れの歌かな。多分まだ若い男の子が振られた瞬間のその時間と景色を切り取ったような感じ。作詞はKick a Show, 大沢伸一共作になってて、歌詞は大沢伸一がある小説の一部を渡して、このイメージで作って、って出来たとか。
だからか、歌詞に若さと攻撃性も感じるけど、あんまりとげとげしくなくて、ニュートラルに仕上がってる。人間らしさとそれをフラットにしたバランスが結構好き。
チッチッ チッチッっていう高音の電子音がちょっと苦手だけど、ぽこぽこした音が面白い。
09. late night blue [Vocal : YUKA (moumoon)]
moumoonのYUKAがボーカル、歌詞も彼女が書いてます。癖がなくて割と素直な歌詞。moumoonのYUKAの声とか歌い方ってもともと好きなんですが、この曲はけだるく歌ってます。割と曲は暗いので、もうちょっとポップに歌って欲しかった。バックの音とのバランス的にボーカルが弱いかも?
10. GOLD [Vocal : 下重かおり]
この人は、普段主婦をしていて歌手活動はされてないんだそう。
facebookでこういう声の人いません?って大沢さんが聞いて、その時「もしかしたら合うかも」って紹介されたらしいです。結構パンチのある歌声です。
世界観はラビリンスと似てるけどそんなにぐるぐる回らない。歌詞が抽象的ですが、お別れしてるのではないでしょうか。哀しい感じの曲です。
11. 応答せよ[Vocal : やくしまるえつこ]
やくしまるえつこの歌ってちゃんと聴いたことなかったんだけど、この曲は意外とmoumoonのYUKAと声と歌い方が似てると思った。
逆に09のYUKAがYUKAっぽくなくて間違えそう。
自分で書いてて、逆なんじゃないかと思ってしまった。
「相対性理論」は、何かで聴いたことあるはずなんだけど、そういう印象なかったのにな。(改めて他の曲聴いてみたけど、この曲の歌い方だけYUKAっぽいみたいです。)
これもティカ・α (やくしまるえつこ)が作詞
イントロになぞの呪文(に聴こえる)が入ってたり、途中ギリシャ語っぽい言語が入っている。どことなく廃墟感がある曲ですが、中盤をポップに歌ってるところが好き。
満島ひかりが超絶よかったのと、bird、UAの書いた歌詞が気になりました。
この2曲だけ、歌詞の世界観が違います。他の曲の歌詞はディストピア感漂ってるんですが、この2曲にはディストピア感を打ち破ろうとする感じがある。
このアルバムに感じたCornelius感は、大沢伸一がプロデュースする世界観(電子音・人間がいそうでいない)とティカ・α (やくしまるえつこ)の歌詞の相乗効果によるものなのかもしれないです。
あと、偶然アンサーソングみたいな状態になってて面白いのでこれ試してみて。
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